リノベーションが注目されている3つの理由


かつて、我が国には「家を買うなら新築でなければ」という「新築一辺倒」の時代がありました。郊外に広い戸建てを新築する、あるいは新築の分譲マンションを買うことが、サラリーマンの夢であり、人生の大きな目標だった時代です。約30年の周期で建物を壊しては建てなおす「スクラップ&ビルド」を繰り返してきました。しかし、現在は様々な観点からリノベーションという考え方が注目を集めています。その理由として3つ挙げさせて頂きます。

 

①土地の高騰・建築材料高騰

一級建築士による建物構造偽造事件や土地の高騰・建築材料高騰といった背景から、消費者目線から見た妥当の住宅価格設定とは程遠い販売価格で住宅が供給されるようになりました。その結果、消費者の住宅購入の選択肢が新築だけでなく中古物件やリノベーションに拡がってきました。それとともに住まいに対する価値観も変わり、ライフスタイルも多様化しています。特に、若い人たちや女性を中心に「古くても、住みたい街で、気に入った家を買って、自分の好きなように手を入れて住みたい」と考える層が着実に増えています。

 

②環境保護の観点

リノベーションが注目されてきた理由として、環境保護の観点も挙げられます。これまでの新築至上主義である「ビルド&スクラップ」は、大量の廃材が生まれ、大量の材料が必要となる為、環境的に好ましいとは言えません。日本の住宅の7.5戸に1戸は“空き家”。これからは、今ある住宅を長く大切に活用していくことが求められています。
既存の住宅を改修し、住宅を生まれ変わらせるリノベーションは、環境保護の観点から見ても良好であり、注目を集めるようになっています。

 

③中古住宅を買いやすくするための環境整備

中古住宅を買いやすくするための環境整備も進んでいます。
例えば、金融機関は「中古住宅購入費+リノベーション費用」をまとめて借りることができる住宅ローンを取り扱うようになりました。
万が一の欠陥に備えた保険商品も開発されています。

 

このような状況をふまえて、様々な企業が中古市場やリノベーションに力を入れ始めるようになりました。
新築住宅を中心に手がけていたハウスメーカーや工務店、設計事務所などだけでなく、住宅とはあまり縁がない業界からの新規参入も増えています。さらに住宅設備・建材メーカーも、リノベーション向けの工法や設備の開発に力を入れています。これらの進化により、リノベーションによって新築と遜色ない、あるいはそれ以上の住まいを実現できるようになったのです。